精神科看護師をしていて体験した色々な出来事について・体験エピソード

看護師ブログ

こんにちは!みかんです。今回も今まで体験してきたエピソードをお話しようと思います。よろしくお願いします。

・ある日の勤務中での出来事その1

夜勤中みんなが寝静まった深夜1時ごろ、病室の方から女性患者さんの叫び声が聞こえてきました。精神科なので患者さんが昼夜問わず叫ぶなんていつものことなので、最初はそんなに気に留めていませんでした。

しかし、いつも雄叫びを上げている患者さんというのはだいたい決まった人なんですが、よく聞いているとその叫び声は聞いたことのない患者さんのものでした。「あれ、誰が叫んでる?」と相方の看護師さんに私は聞きました。「そういえば、あんまり聞かない声ですね」と、相方も言います。しかもその叫びが「痛ーい!!」って言い始めたものですから、これはちょっと見に行ってみようということになりました。

相方の看護師さんと一緒にその叫び声のする病室に行くと、統合失調症で入院中のSさん(50代の女性)が「足が痛ーい!!」とすごい形相で叫んでいます。いつもはとてもおとなしい患者さんなんですが、すごい冷汗もあり本当に痛そうでした。足が痛いと言っているのですぐに布団をどけて足を見てみると、右足の末梢(足先)から膝下までがみるみる紫色に変わっているのです。

「これは・・・!」

相方と二人ですぐに察しました。末梢の動脈が詰まってしまったようです。実はSさんは以前にもASO(閉塞性動脈硬化症)を起こしていて、すでに左足は切断していました。ASOで片足を失っている患者さんは今までも何人かいましたが、Sさんは今回のことで両足を失うことになってしまうかもしれません。

うちは精神科と内科がメインなので、夜間にこのような急変が患者さんに起こっても翌朝まで応急的にしか対処することができません。翌朝になって、大学病院や総合病院のような大きい病院に連絡を至急で取って、転院するという形になります。

翌日、Sさんはすぐに転院になりました。そのあとは転院先の病院で治療を受けて、状態が落ち着いたらまたうちの病院に帰ってくるという感じになります。精神疾患のある患者さんは、わりと速いペースで戻ってきます。精神科のない病院では、精神疾患のある患者さんは対応が難しいのです。

数か月してSさんは戻ってくることになりました。戻ってきたSさんは、右足も切断し両足を失った状態で帰ってきました。ASOで両足を失ったSさんはまだ50代の女性です。統合失調症もあり両足もない状態ですから、長い今後の人生は病院での寝たきりの生活になります。

もともと精神疾患のある方は周囲に偏見を持たれることが多く、家族の受け入れも難しい場合が多いです。そのため、わざわざ県外など遠くから精神病院を探してくる方もいます。このSさんも家族が精神病を受け入れられず、県外からうちの病院を探して来られた患者さんでした。

病院で生涯を過ごすことが決められているSさんを思うと、複雑な気持ちになります。でも以前に比べて少しそういった事柄が改善されてきたようにも思います。昔は生活保護を受給しながら入院している天涯孤独や家族に放棄された患者さんが、現在は少し減ったようにも思うのです。まだまだそういった問題は多々あると思いますが、少しづつでも改善されれば良いなと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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