精神科看護あるあるエピソード・こんな患者さんに出会いました!!

看護師ブログ

こんにちは、みかんです。精神科病棟で出会った色々な患者さんについて、前回同様書いていきたいと思います。

ある日の勤務中での出来事その2

その日は入院の予定が入っていて、私はちょうど入院担当の日でした。新しく入院してくる患者さんの情報は事前に来ていて、その患者さんのかかりつけだった病院からの紹介状や看護サマリーなどからある程度の情報収集をしておくのですが、在宅からの入院の場合、家族からの情報でしかその患者さんのことはわかりません。なので、ほとんどあてにならないことが多いといってしまいましょう。(笑)

その患者さんも在宅からの入院でした。家族からの情報によると、今まで入院したことがあるのは出産の時くらいでどこかの病院にかかっているなどもなく、今回の入院が病気では初めてということでした。

その患者さんは40代後半の女性(Eさんとします)で、大学生になったばかりの娘さんと旦那さんと3人暮らしの専業主婦です。Eさんキッチンドリンカーでした。旦那さんの話では、毎日朝から晩まで飲酒をやめないので家にあるお酒を隠したり、自分で買えないようにお金も持たさないようにしていたそうなんですが、そうしたら料理酒まで飲むようになってしまって、なんとか奥さんの飲酒をやめさせたいということでした。

キッチンドリンカー:主に女性が家事をしながら飲酒し、やめられなくなって依存症につながっていくこと。飲酒量の増加やかくれ飲みにつながり、アルコール依存症に関連するもの。

旦那さんも仕事があったりで毎日家にいるわけではないため、Eさんがどのくらい飲酒していたかなど途中からはわからないと言っていました。ただ、隠していたはずのお酒の量が明らかに減っていたりするし、でも奥さんに問いただしても「知らない」としか言わないため、もうほとんど見て見ぬふり状態だったようです。

旦那さんは最初、「大学生になったばかりの娘がいる。自分は仕事があるし、家のことができない。妻の入院は1か月くらいでお願いします。それで治りますか?世間体もあるからそんなに長く入院させたくない。」と言ってきました。

(奥さんこんな状態で、まだ家のことができると思っているの?)と私は疑問に思ってしまいました。たぶん旦那さんは家のことがどうとかというより、とにかく自分の妻が精神科に入院するという事実が受け入れられなかったのだと思います。Eさんを見て、家のことができるような状態ではないことは誰が見てもわかりました。精神状態は不安定だし、認知機能も低下していて、ふらつきもひどく、立って一人で歩くこともできません。旦那さんが最初に言っていたような、1か月くらいの入院で終わるようなレベルではありませんでした。

Eさんは明らかに通常の精神状態ではありません。こちらの言うことに対し、「わかりました!」と答えてはくれるものの、明らかにわかっていない行動、言動をとるのです。DrはそのEさんの様子を見て、「アルコール性脳委縮だね」と言いました。Eさんはまだ40代後半なのに、アルコールを多量に摂りすぎたせいで脳が委縮し、認知症の症状が出ていました。(アルコール性認知症)

旦那さんも娘さんもずっとEさんと一緒に生活していたはずなのに、Eさんのそういった異変に気づけなかったのかと思いました。気づいていたけど放置しすぎて取り返しのつかない状態になってきたから連れてきたのかと思いました。なのに、入院は1か月だけと言ってくるし、(この旦那さんどれだけ事実を受け入れたくないのだろう)と私は思ってしまいました。

入院した当初は何度か娘さんと共にお見舞いに来ていた旦那さんも、入院が3ヵ月、半年と伸びてくるとパッタリ面会にも来なくなってしまいました。今では「家じゃ見れないから退院させないでほしい。用があるなら電話だけにしてくれ。そっちには行かない。世間体が悪い。嫁に会いたくない。」と言うのです。

Eさんがアルコールに走ってしまった理由はわかりませんが、Eさんが家族に大事にされていないのはなんとなくわかりました。でも私たちが家族間のことをどうこう言うことはできません。Eさんがそうなってしまう前の家族間でのことは、その家族にしかわからないことです。Eさんがそのような病気になっても寄り添えない何らかの理由が、Eさんにあるのかもしれません。旦那さんだけでなく、娘さんもそんな感じだったので、Eさんはあまり良い妻・お母さんではなかったのかとも思いました。

Eさんは現在も入院中です。入院から数年経ちましたが、未だに一度も家には帰れていません。家族も全く来ません。疎遠状態です。Eさんはますます認知症状が進んでおり、一人で自立した生活ができることはまずありません。車いす生活ですし、家族の受け入れがなければ家に帰ることもできません。

精神科だけにかかわらず、患者さんと家族とのそういった問題は、消えることのないことなのだと思います。逆にすごく熱心な家族もいますし、(家族も色々だなあ)と思いました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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