精神科看護あるあるエピソード・こんな患者さんに出会いました!!

看護師ブログ

こんにちは。みかんです。今回も今まで出会ってきた色々な患者さんのことについて書いていこうと思います。

育児ノイローゼの患者さん

30代半ばのSさんは、旦那さんと10歳になる息子さんと暮らしていました。最初入院してきた時のSさんはとても衰弱していて、うつ状態でした。旦那さんからの話では、出産を機に徐々に精神が不安定になってきたと言っていたのですが、一人息子は10歳だと言っていたし(10年もこの状態だったのか!?)と私はちょっとビックリしてしまいました。そのくらいSさんは見るからに衰弱していたのです。

「息子と折り合いが悪い」と旦那さんは言っていましたが、私は(まだ10歳の息子さんとどう折り合いが悪いのだろう?)と少し不思議に思ってしまったのですが、こちらにはわからない色々な家庭の事情もあるのかなと思い、それは口に出さずにおきました。

入院初日はグッタリした様子で食事もほとんど口にできていないような状態だったため、Sさんに点滴の指示が出ました。意識も朦朧とした状態でした。しかし、点滴を始めて数時間経ったくらいから急にSさんが大声で叫び始めました。ビックリして私と後輩の看護師2人でSさんの病室へ駆けつけると、Sさんはベッド上でドタバタと大暴れしていました。点滴も引っこ抜き血だらけで、今にもベッドから落ちそうな勢いでした。

私たちは慌ててSさんを拘束しました。(もちろんDrの許可をもらってです。)Sさんは「息子がいる!!」とずっと叫んでいます。「ここにはいませんよ」と私が言っても、「ベッドの下にいる!」と言うのです。私は確認したフリをして(当然いないので)、「大丈夫です。息子さんはおうちにいますよ。」と伝えました。

点滴を差し替えてから薬が効いてきたのか、Sさんの興奮は落ち着いてきました。しかしSさんは「ベッドの下に息子が隠れていませんか?」とその後も何度も聞いてくるのです。息子さんのことがよほど気になるのでしょう。旦那さんは息子さんとの折り合いが悪いと言っていました。確かにそれは、10歳の息子に対してまるで恐怖心でもあるような、とてもビクビクした様子で私たちに聞いてくるのです。

Sさんと息子さんの関係性がどのようなものだったのか、Drと共に旦那さんに色々お話を伺いました。息子さんが小さかった頃はまだ良好に親子関係が築けていた。Sさんは元々おとなしい性格で、少し神経質。こうじゃないといけないという自分の理想像があって、思う通りでないと気が済まない、何かあれば全部自分が悪いと悲観的になって自分を責めて追い詰めるタイプ。育児のことも息子が少しわがままを言ったり言うことを聞かなかったりしたら、それは全部自分の育て方が悪いと言って思いつめるような感じだったそうです。

10歳の男の子なんて、言うこと聞かなかったりが普通だと思うけど、Sさんにとってはそれがダメだったのでしょうか。自分の理想通りの子供じゃないと思ってしまったのか・・・。そんなふうに自分を押し付けてくる母親に対し、息子さんも余計に反発心が生まれたんだと思います。(これはSさんにとっても息子さんにとっても良くないな)と私は思いました。

旦那さんもハッキリ言って悪いと私は思いました。そこまで奥さんの異変に気づいてて放置していたのかと思ったし、そこら辺のことを聞こうとしたら「自分は家のこととか息子のことは嫁にまかせていたからわからない」と言って逃げるので、話にならないなと思いました。Sさんが相談しようとしても、聞く耳を持たなかったのかなと思いました。

こうなってから焦ったって遅いんです。もっと旦那さんはSさんに寄り添うべきだったのではないかと思います。

Sさんは現在も入退院を繰り返しています。精神病というのは、一度発症してしまうとなかなか元の生活に戻れないのが現状です。私は旦那さんよりも息子さんのことの方が気になりました。どうやら息子さんは、祖父母の方に預けられたようです。Sさんとの一緒の生活は無理だと判断したのでしょう。もっと早く環境を変えてあげれていれば、もしかしたらSさんの病気も息子さんとの関係性も今よりは悪くなってなかったかもしれないなと思う今日この頃です。

育児で悩んでしまった時、身近に相談できる人がいなければ公共の相談会とかもあるので、一人で悩まず相談してみたら良いと思います。私も子を持つ母親ですから、色々なことを悩みながら、でもどうしてもうまくいかない時はありました。そんな時一度、地域の子育て相談会に行ったこともありました。それでだいぶん心がラクになったのを覚えています。一人で悩んで精神壊すよりも絶対にいいと思いますので・・・。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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